運命って信じる?僕は信じてるよ。君と僕が出会えたのは運命で、だからあの日僕は何となく早めに学校に来て、君は教室に忘れ物をしていたのを思い出したんだ。 全て運命さ、そして僕らは付き合ってる。これは事実だ。でしょ?だからあんな男の妄言なんて信じないでくれ。僕は浦風藤内なんて知らないんだ。 浦風藤内は反省した。前世の記憶が皆にあったからって___もそうとは限らない。おれの予習不足だ。おれだっていきなり知らない奴に抱きつかれて「やっと会えた…っ!…約束、覚えてるか?次こそ死ぬまで一緒だ」なんて言われたら引く。やった後だから、もうどうしようもないのだけれど。はあ、どうしたら仲良くなれるんだろう。 ___を信じるわ。そもそもあの人、男だったしね。 笑う彼女にホッと息を吐く。脳裏には今にも泣きそうに走り去る藤内。僕は藤内を知っている。恋人だった。約束だってしたさ。死ぬまで一緒。けど今は違う。あいつは何を言ってるんだ、気味悪い。また恋仲になれるとでも?そんなの無理に決まってるじゃないか。 僕を殺したのはお前だろ、藤内。 前世の記憶ってやっかいだな。死の恐怖がこびりついて、お前を見るのも怖いんだ。 殺した記憶を無くしてる藤内と藤内を本能で拒否する主人公 (死ぬまで、一緒?そうだな、お前が僕を殺せば、僕が死ぬその時までお前と一緒だろうよ) to list |