opスモーカー ぬくもりをちょうだい




人と触れ合うのが好きだ。温かくて、柔らかい。仕事柄冷たくて硬い死体を相手にするから殊更である。

「と、云う訳で」
「どういう訳だ離れろ」
「相変わらずケチだなスモーカーさあん。いいだろちょっと胸筋揉みしだくくらい」
「良くねェ。覇気の無駄遣いしてんじゃねェよ」
「聞こえなあい」モミモミ



「あったしぎさあん!今日もかんわいいね!二の腕触らせてくれ!」
「はひっ___さん!」

ドゴッ

「イテェ…!」
「トロ女に触んな。これで我慢しやがれ」
「うう…、スモーカーさんの二の腕ムキムキだよう…」
「文句あんのか」
「アリマセン」



「スモーカーさあん!」
ぎゅうっ
「………なんだ」
「いやあさっきまで死体処理してましてねェ、やっぱり触るなら生身が1番!」
「そうか、離れろ」
「えっヒデェ!何でですかあ」
「俺じゃなくても良いなら離れろ」「ま…まさか、デレ!?」
「仕事が残ってるから退け」
「…デレ…?」



「しゅしゅしゅしゅもーかーしゃああん!」
「ナメてんのか」
「ちがががいますよ!れれ霊安室がさぶぶくてかみみみまみた!」
「………。」ナデナデ
「しゅ、スモーカーさん?」ナデナデ「………じゃあな」
「…?スモーカーさんが分からない」

(可愛くないこともなかったな)
「おい、霊安室の温度もっと下げとけ」

海軍での身元確認やエンバーミングが仕事な主人公と、その主人公に好かれている筋肉・スモーカー。


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