うお、変なとこに痣出来てんじゃねーか。 制服であるワイシャツを引っ掛けたまま鏡に近づいて後悔した。あ、これあれだ、痣じゃなくて、___に付けられたやつだわ。寝ぼけていたにしてもあほらしい間違いに呆れながら、あのピリッとした刺激を思い出して蹲る。こつりと鏡に額を当てて、顔の火照りに知らんぷり。あーくっそ、目の前にいねーくせに俺の心拍上げるとか生意気じゃね?っつーことで、 「脱げ」 「いやん。マジ公平スケベ」 「うっせーしきもい」 「はあ?超イケメンだろーが」 どや顔をする___は確かにイケメンで余計腹が立つ。つーか、んなことどうでもいいんだよ。俺のベッドに偉そうに座ってる___に覆い被さる。ピクリと僅かに目の前の身体が揺れた。久しぶりの優位だ、やべー楽しい。 「優しくしてやるから黙れよ」 「………へーへー。見えねーとこにしてねダーリン」 「おう」 元々第二まで開けられている襟元を掴んで引き寄せる。男らしい首に口付けて、じゅうっと吸いつく。あ、やばい、何かこれ気持ちいいな。___は全く動かないけど、心臓の音がバクバクいってんのは聞こえた。いつもオラオラな癖に意外と可愛いなおい。まあ俺のもうるせーんだけど。ゆっくり口を離すと、ぐいっと顎を上に掬われた。 「んむっ、……ふ、ぁっ、___」 「ん、…ふはっ、公平、お前今すげーエロい顔してるぜ」 「っ、バーカ、いつでも俺はお色気たっぷりだろーが」 「はいはい、『優しくしてやるから黙れよ』」 絶句する俺に、にやっと笑う___。あー、また明日も痣が増えたって寝ぼけそうで怖いな。 to list |