old竜太郎 あこがれのひと




OLDーーーOn the way to Living Dead。人は死んでもなお、生きたいと願うだろうか。


「___」


そっけない平坦な声。つい口角が上がってしまう。締まりのない顔だとは思うのだけれど、直せないことは分かっているのでそのまま振り向く。


「こんにちは、竜さん」

「おう」


声と同じくあまり表情のない端正な顔。自然に隣のイスが引かれて、彼は鮮やかな金髪を揺らしながらそこに座った。…今日もかっこいいなぁ。最近は用事がなくてもこうやって声をかけてくれる。それがたまらなく嬉しいことを、この人は知らない。


「今日も訓練お疲れ様でした。竜さんはやっぱり強いですね」

「そうか?まだ慣れてない奴が多いだけだろ」

「うーん、慣れだけの問題ではないと思いますけど…」

「でも、お前だって」

「___ちゃーん」


あ、褒めてもらえる…!そう思って熱い顔を本で隠しながらドキドキと竜さんの言葉を待っていたのに、この声は…、


「あっ!安藤先輩こんにちは!!」

「…三ノ輪、元気そーだな」

「はいっ、いつでも元気です!あ、でね___ちゃん!佐藤ってやつが呼んでるんだけど、時間大丈夫?」

「………はい」


最悪だ。こんなについてないことってない。知らない人に呼び出される用事なんて、経験則からして告白だろう。別にそれはいい、でも竜さんには知られたくなかった。もちろん竜さんとの時間を割かれたことにも腹が立つし。
胸に詰まった何かを吐き出すようにため息を吐く。行きたくないけどそうも言ってられないなあ。三ノ輪さんに場所と佐藤って人の容姿を教えてもらって重い腰をあげる。


「すみません竜さん、失礼しますね」

「ああ、大変だな」

「あはは…。三ノ輪さんも、またね」

「うんまたね!」


元気に手を振ってくる三ノ輪さんに心臓が重くなる。あーあ、いいなあ。今から竜さんとお喋りするんだろうなあ。いいなあ、そこにいたの、僕だったのになあ。はあ、本当についてない。こんな頻度で告白されるんならいっそ坊主にでもしようか。うーん、黒須さんに相談しよう。











「それにしても___ちゃんってモテますねぇ」

「……そうだな」

「それはそうと先輩!今日はどんな訓練でしたか!?」

「アー、疲れてっからまたな」

「えーっ」


ヒラヒラと手を振って立ち去る安藤先輩はやっぱりカッコイイ!けど、なんていうか、___ちゃんいなくなってからつまんなそうな顔してたなあ。余程面白い話でもしてたのかもしれない。あとで___ちゃんに聞いてみようっと!





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桃黒さんがCMしてる無料漫画アプリ内の漫画OLDです。マイナー中のマイナー。ライトゾンビ系。是非読んで欲しい。安藤さん素敵です安藤さん。


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