藤君と


ああ、めんどくさい。

アシタバも美作も課題やってくんね―し。
とりあえず課題のメモを見た。

「うげ。これ調べモンじゃねーか。
だからあいつらいつも以上に拒否してたのか・・・。」

めんどくさいとまた一言呟いて俺は図書室に向かった。


***************


「おっ!速水じゃねーか。なにしてんだこんな所で。」

やべー。俺顔赤くねーか?
半年前同じクラスになった速水。
あんときはほんっと嬉しかった。
嬉しすぎてその日家の手伝いをしてデコに泣かれた気がする。

「とっ図書委員なんです。藤君は?」

あ、可愛い・・。小動物みて―。

「ああ、俺は昨日出た課題のやつ、あれ調べ物だし。
メンドクセーけど。」

「そうなんだ。」

「なあ速水。なんかいいのねーの?」

資料を俺の為に(此処重要)持ってくる為に小走りする速水。
・・・・・・・持ち帰りてー。変態っぽいな俺。

「これだったら・・・。」

「おっ。ありがとな。」

資料を受けとる。
いっいま・・・手っ・・・・・。
ヤバイ!今俺ヤバイ!

俺は撫でたい欲求が抑えられなくて
とりあえず頭を撫でた。
あくまでもなんでもない風にだぞ。何でもない風に。

「ちょっ・・・・・・あの・・・そっ・・・」

「?おっおい速水!?どうした?!」

片思い×2の苦悩

(おい!なんであいつら俺を差し置いて青春してんだよ!!)(落ち着いてよみっちゃん。僕と青春すればいいじゃない。)((え?)・・・・・・それにしても藤君すっごいいい笑顔なんだけど。)


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