沖田君と
_________________完全犯罪!証拠を隠す10の掟(拷問編)っつー本ありやす?
「無いです。多分。」
即答でした。
「多分だろい?探してから言いなせぇ。」
学校にそんな本あってたまりますか。
と思いつつ、じゃあ・・・と言ってとりあえず探してみる事にしました。
「図書室のデータにはありませんでしたよ」
「本棚は探したんですかい?」
なんとなく興味本位でそんな本読んでどうするんですか?と聞いてみた所ニヤッとだけ返されました。
聞かなければ良かったと思いました。
「・・・嘘・・・・。」
しばらく探していたら図書室の凄く奥の方になぜかその本が。
・・・図書室のデータにも無いのに何故。
考えるのを止めて沖田君にその本を渡しました。
「見つかりましたよ。どうぞ。」
「・・・・ありがとうごぜェやす。」
そして沖田君はその本を脇に抱え、違う本を探し始めました。
暇になった私はさっきのデータに無かった本を再検索。
やっぱり見つかりませんでした。
後で司書の先生に聞かなくては
しばらくしてコレお願いしやす。と言って貸出申請してきた沖田君。
私には少々刺激の強い本です。
SМの本
拷問の本
暗殺の仕方の本
何故こんな本が学校に・・・・。
「終わりましたよ。」
無言で受け取る沖田君。
頬が少し赤いです。
「風邪ですか?これ食べて元気になって下さいね。」
一つの飴玉。
持ってて良かったと思います。
「・・・・・・・・・。」
それをじっと見る沖田君。
嫌いだったでしょうか。べっこう飴。
「・・・ありがとうごぜェやす・・・。
・・・・・・鈍感。」
ぼそっとそう言い残して沖田君は行ってしまいました。
口実が欲しかったんです。
(データに無かった本が沖田君の物だと発覚するまで後少し。)
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