全て忍の押し付けようぞ


葛餅を掛けられた後すぐに照子を遠方の偵察任務に飛ばした数日後。
長曾我部が我が城に乗り込んできた。

「お前んとこの忍はどういう教育をしていやがる!」

「優秀な捨て駒となるべく日夜鍛錬を積ませておる。」

「うるせー!そんなのはいいんだよ!ほら、いるんだろそいつ!」

「話が理解できぬ。」

「花子だよ花子!おめえんトコの憎たらしい忍!!緑頭の!!」

そういえば、長曾我部の方の忍だといったとかいう報告があったな。
ふむ。どうしたものか。

「何を戯けたことを。花子という忍など我は雇っておらぬわ。」

「はあ!?」

全部照子に任せてしまえばいい。
あ奴の撒いた種ぞ。自分で何とかするがよい。
我はこんなくだらないことに応じてやる程暇ではないのだ。

「分かったならさっさと帰るがよい。」

「あ、あと酒持ってきた!ついでに飲もうぜ!」

「なんだと」

「いいぜもう花子は。自分で探す。どうせお前緑頭のこと教えてくれねーだろうし。」

「自分で探すなら帰れ」

「いやだから飲もうって」

「帰れ」


なぜこやつは毎度毎度酒を持参してくるのだ。
我以外に飲む相手はいないのか。

こうなった場合非常に我にとって面倒だ。
確実にこの阿呆は泊まる気だろう。
面倒臭がらずに懇切丁寧に全部話してやればよかった。

「ほら毛利!この前知り合いがくれた結構いい酒だぜ!!飲めよ!」

ではそいつと飲め。

「我は酒は好かぬ。」

「そういわねーでほらよ!!」

瓶ごと我の口に酒を流し込んでくる馬鹿に殺意を抱きつつ、我は思った。

はよう帰ってこい

そういえばお前と会うの久しぶりだな!どうだ最近!

帰れ。




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当初の目的を忘れている長曾我部氏。



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