ねえ、ミクっておかしいかなあ。
リンちゃんを見てるとね、胸がきゅうってなって、それでね、リンちゃんのことを考えると、体の調子がおかしくなっちゃうの。
食事も喉を通らない、頭イライラお腹はペコペコ、マスターが前に私に歌わせた曲、大好きなPが作ったんだ、ミクにも歌ってほしくて、なんて言ってた、ねえ、ミク、今その意味すごく、よく分かるの。
でもね、相手は女の子なの。
ねえ、ミク、おかしいのかなあ。
リンちゃんね、本当に可愛いの。ミク、大好きなの。
リンちゃんが他の男の子と楽しく離してると、いらいらしちゃうの。
リンちゃんにさえいらいらしちゃうことだってあるの。
わたしだけ見てほしくて、わたしだけのリンちゃんでいてほしくて、ねえ、リンちゃん、どうしてこっちを向いてくれないの?
なんて、思っちゃう。
でも、しょうがないんだって。
だってリンちゃんは女の子だから、男の子を好きになるって、でも、でもやだよ、ミクが男の子じゃないからいけないの?、ミクが、男の子だったら、リンちゃんはミクのこと好きになってくれたのかな?、ねえ、リンちゃん、
「ミークーねーえーっ」
「どしたの、リンちゃん」
「あのね、あのね、あの人と、話せちゃったー!」
ああ、男の子に、なりたかった。