春の日差しが私の肌を刺激する。
とは言っても夏の日差しに比べればどうってこと無いが暑いのが苦手な私はひたすら机に突っ伏せていた。


『クザンさぁん』
「おいおい、冷徹のマオと呼ばれるお前がそんなんでどうすんだよ」
『だってぇ』


暑さにやられている私にクザンさんは呆れ顔。
ふと思ったのだが、いつもやる気のないクザンさんに呆れられる私って。
そしていつの間にかアイマスクを下ろし寝てるし・・・・。
起き上がりクザンさんの近くに寄るとスースーと寝息を立てている。
黒い髪はくるくるとパーマがかかっており柔らかそう。
触れようと手を伸ばすと、私の腕は動かない。
クザンさんに腕を掴まれているのだ。


「俺を襲うつもり?」
『な!!』


言われた言葉に顔がどんどん赤くなっていく。
今、この人何て言った?


「あらら、そんな顔を真っ赤にしちゃってどうしたの?」
『ク、クザンさんがいきなり意味分からないこと言うから!!』
「え?だって本当のことでしょう?」
『別に襲いません!』
「そう、残念」


ん?今残念って・・・・この人一体何を期待して。
まだ掴まれてる腕をどうにか取ろうと必死にもがいたが相手は男少々無理がある。


『あの、腕離してくれませんか?』
「やだ」
『え・・・・・』
「さっき何しようとしたの?」
『髪の毛触ろうとしただけです』
「本当にそれだけ?」
『それだけです』


沈黙が続いた。
お互い何も発さずただ見つめあう感じになっている。
さっき嘘をついたことがバレなきゃいいけどと心の中で呟く。
私は海軍に入る前、クザンさんに助けられている。
本人はきっと忘れているだろうけど。
その日からずっとクザンさんの事が大好きで、やっとの思いでここまでのぼりつめたのだ。
それなのに今バレて嫌われたくなかった。


「嘘はダメだよ?」
『う、嘘なんかついてませんよ』
「ふーん」


クザンさんは私の腕を離した。
だが、腰を引かれクザンさんとの距離はほぼ0で唇に柔らかな感触が伝わる。
そして私の口内に肉厚な舌が入り込む。


『ん・・・ふぅ・・・・・・ぁ』


男性経験の無い私には刺激が強すぎ、くらくらする。
腰が抜けしゃがみそうになった私をクザンさんは自分の膝の上に乗せた。


『ク、ザン・・・・さん』
「嘘ついた子にはお仕置きしなくちゃな」



甘いお仕置き




(ちょ!クザンさんこんな所じゃいや!!)
(ダメ、お仕置きなんだから)



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