奇怪なサーカス[1] 2/143



無難な人生を生きて来たと思う。特に誰かと比べ
られる程でもない何の変哲もない人生を送ってきた。
変わったことと言えば、旅行や外食など諸々の食事で
美味しいものを食べ過ぎて舌が肥え冷凍食品は
味気なさ過ぎて食べれないとかそんなほんの
ちょっとしたことだけだ

生活にも特に不満もなく第一希望に落ちた割には
第二希望の学校の方に満足してたし、クラスでも
浮いてる訳でもなくとにかく普通に過ごしている
だけで満足だった。

話の始まりは時期放送部部長という座が来年に
迫っていた時・・・ちょうど9月の末頃だったか
放送部のお仕事である文化祭の
ファッションショーのナレーションの練習が
終わった午後6時半外はもう真っ暗だ

たまたま私は一人で帰ってて
たまたまライトの壊れた車が角を
曲がろうとしてそれに気付かなかった
トラックがその車を避ける為にたまたま
私の方向に向かって来た時のことである

あぁ死ぬ…そう思った瞬間
何故か落ち着いていた

強いて言うなら死と言うものに対して怖いと思った事
がなかったのかもしれないなぜか全てがスローに
見えたついでに走馬灯も見える

ふと何を思ったの自分が大好きな小説
ダレンシャンの死て尚勝利の栄冠に輝かんことを
と言う言葉が脳内に思いついた我ながら
高校生にもなって厨二病こじらせてるなと思ったが
せっかく最後なのだこじらせるなら
最後までこじらせてやろう

「死て尚勝利の栄冠に輝かんことを」

言い終わった瞬間強い衝撃を受けた

そして次に視界が開いたのは


――――私が生まれ変わった時だった




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