バンパイア・マウンテン 16/23





「何週間も待ちわびたぞ
ラーテン何故こんなに
時間がかかったのだ」

「おおっシーバー」

私の横で二人の紳士が
抱き合っている姿を見て
少し腐女子心が
湧いたとかそんな事言えない

うん何だか今でも
浄化されてない自分を
褒め称えたいと
個人的に思った

「ラーテンのあの嬉しそうな
顔観たのあの時以来だよ」

喜びで輝いてるラーテンを
見ながらガブナーにこっそり
話しかけた

「ん?何時観たんだ?」

「私の血試し飲みした時」

その瞬間ガブナーは
堪え切れなかったのか
大爆笑した

「おぃガブナー笑い過ぎだ」

「ハハハッ済まねぇ」

笑い過ぎて呼吸が
ハァハァ言ってるのは
気にしないでおこう

「ラーテンお前の客人を
紹介してくれんかな」

「もちろんだとも
ガブナー・パールは知っとるな」

「ようこそガブナー」

「どうもシーバー」

さっきまで爆笑してた
ガブナーが何とか持ち直して
挨拶した

その次にハーキャットの
紹介があって
私の番が回ってきた

「こちらはラナ・シャン
我が輩の手下だ」

「お初にお目にかかります
ラナ・シャンと申します」

「はじめましてラナ・シャン
お前には勿体ない位の
良い子じゃないか
しかしこんな若い子供とは
バンパイア元帥が
お許しにならんだろう」

「ラーテンの師匠と言う事で
お話致します」

とりあえず前世で
文献を読んだ事と
もうラーテンと出会ったのは
魂は三十路だった事を話した

「その話が本当であれば
ラーテンは裁かれずに
済むやもしれん
とりあえずこの中を
案内する前に元帥に
裁いて貰った方が
ラナの情報を
信じ易いやもしれん」

確かに幽閉してもらった方が
色々私が知っている情報
を言っても信じて
くれるかもしれない

「そうだなとりあえず
裁いてもらってから
ラナ達を案内しよう
それは置いといてだ
ラナ、ハーキャット
こちらはシーバー・ナイルという
お方だ(以下略」

以下略ってのはあれだ
ラーテンの話が長いんだ

要約するとシーバーは
必需品を管理する
需品長で老体とは言え
気をつけろって事だ

その後一通り話して
ラーテンの恥ずかしい
話を聞いてたら
昔話に花が咲いて
いつの間にか
私が神童とか言う話し
になってて
こっちまで恥ずかしく
なって来た所で

眠くてうとうとし始めて
寝始めた



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