バンパイア・マウンテン 15/23





緑色の服を着た衛兵の
一人が歓迎の広間の
オスカ・ベルムの間へ
案内してくれた

流石の私でも
広間の名前とかまでは
覚えてなかったけど

たしか有名なバンパイアの
名前だったような気がする

「ここで靴を
選ぶんだぞラナ」

「そっか…何にしようかな…」

とりあえず私としては
着替えたいというか
ここにある滝に打たれて
凄いさっぱりしたいけど

とりあえず私のサイズに合う
靴を探してとりあえず履いた

「フフ何かハーキャットの名前の
後ろにだけ“リトルピープル”って
書いてあってちょっと面白いね」

とりあえず席に座って
壁にはめ込まれた石板を観た
まぁ一番面白いのが
自分の名前があそこに
書いてある所だけど…

だってねぇ…
ダレンの変わりにここに居るって
実感できるじゃん

とりあえず上半身裸の
バンパイアからパンと肉を
好きなだけ貰って
食べ始めた中程
水とワインと人間の血の
3種類の壷がやって来た

「えっと直に飲むんだっけ」

「あぁそうだそれも
文献で読んだのか?」

「あぁ…うんそうだよ」

うんまぁ文献だ

とりあえず水を
少し飲んでから
血の壷に口をつけた

「うん生き返る…」

中継所からけっこう
ここまで長かったから
凄く久しぶりに血を
飲んだ気がする

その後すぐスープを
運んで来てもらって
パンを浸して食べると
やっぱり美味しかった

「このスープ美味しいのに
ラーテンは食べないんだね」

「あぁコウモリのスープは
我が輩の口に合わん」

「そうかなぁ
こんなにも美味しいのに
損してるよねガブナー?」

「あぁホントにな」

隣を見るとハーキャットも
私と同じように
パンをスープに付けて
食べてたみたいで
最後の一滴を吸い取っていた

「ハーキャットは味覚が
無いんだっけ…?」

「あぁ…なにを…
食べても…同じだ」

確か嗅覚も無いんだっけ…

「耳はあるんだっけ…?」

知ってるけど実物を
見たくて聞いてみた

「あぁひふの下に」

ガブナーも興味深々で
身を乗り出して来た
まぁ因みに座ってる場所は

ガブ 机机 ハー
ラーテ 机机 私

って所だ

「あっ、あった」

って言うガブナーの
声につられてガブナー
が指を指した先を観る

ハーキャットの耳はだ円形の
木の実を交わした
ような感じだ

タイニーはリトルピープルの
扱いがひどいから
嗅覚が無いのは
幸いだったと思う

そんなこんなで
腹ごしらえを終えた
私達の元に赤い服を
身に付けた老人シーバーナイル
がやってきた



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