奇怪なサーカス 16/18





覚悟はあったし
あの行動が大人げないとも
思ったけどやっぱり
言いたい事は言った

これから私は死んだふりをする
これは第二の家族であっても
悲しいのはしょうがない

最後の日は本当に大切に過ごした
誰にも気付かれないように

そして念入りに死亡原因は
大切な物を取ろうとして
落ちた事にしようとした

何で落ちたか悩ませるのは
勝手な行動をする私としては
本当に申し訳ないしね

「ラーテン準備は終わったよ」

タンスに入っていたラーテンに声をかけた

「ううっ息がつまりそうだった」

「そりゃお疲れ様
これ家から持ち出しても大丈夫な荷物」

「あぁ受け取っておこう」

ラーテンに荷物を渡した
中身は私の日記とか
アニーに貰った縫い包みとかが入っている

「それでこれを飲めばいいんだよね?」

心臓を出来るだけ止める薬
飲んだ瞬間全身に痛みと痺れが走った
その後は何も感じなかった

首の骨を折られても痛みは感じない

落ちてから
私は周りの声を聞きながら
ただ悲しみに耐えていた





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