運命の帝王 5/16





キャンプ地に行くとサーカスのメンバーの
一人が寄って来てMr.トールが
トレーラーに来て欲しいって
言ってたって伝言を貰った

カーダと二人でトレーラーの元に行き
扉をノックすると、すぐに
「中に入ってくれ」って返事が帰って来た

「只今戻りました」

「あぁ思ったより帰りが早かったな
もっと故郷の今の姿を
観てきてもよかったんだがな」

「私は結構満足できましたけどね」

故郷って言っても
もうラナ・シャンの生きていた
街とはかなり違うし…
特に行きたい所が無いのも本音だ

「そうか…それなら良い…
お前達に話したい事は沢山あるが…
正直ラナには感謝したい
私が30年前から見てきた未来が
ラナによってことごとく
変わって来た
サム、ラーテン、カーダそして
多くのバンパイアにバンパニーズ
お前は私の大切な者の運命を変えてくれた
運命を変える事は世界の理に反する事だ…
何時怪物が解き放たれるか
気が気ではなかったが…
何故かラナが運命を変えても
怪物が解き放たれる事は無かった
それを不思議に思うが私は歓迎している…
だがこの運命だけは
ラナにも変えられまい…

24時間…24時間の内に
この戦いが全て終わるだろう」

Mr.トールにはこの先の
未来に何を見ているんだろう

私が未来を変えれなかった運命なのか
はたまた、全く違う未来なのか

「…トール私は自分を信じようと思う
だから…良い未来が来る事を
トールは願って欲しい」

一人では耐えきれない運命ならきっと
皆で分け合えば大丈夫だと私は信じる



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