真夜中の覇者 6/9





ラーテンの故郷でラーテンを探すのは簡単だった
師匠だし近くに居る事も良く分かる

うん、ラーテンのオーラって
いつ感じ取っても優しいんだよねぇ
根が紳士だからか…

「さ、カーダ
ラーテンもこっちに向かってくれてる
からこっちも行こうか」

「あぁ」

カーダと裏道を歩きながらふと思った
うん、ラーテン説得するのって
正直言って大変そうだよね…
ラーテン頑固って言うか
バンパイアの正義があるからね…

少し歩いた裏の広間みたいな場所に出たら
ラーテン達が噴水の傍に座って待っていた

「ラーテン!!」

久しぶりに再会してついつい
嬉しくなって思いっきりラーテンに抱きついた

「ラナ久しぶりだな
元気にしていたか?」

「うん!!勿論」

ラーテンに抱きついたまま話してたら
何故かラーテンが青くなって
行き成り私から離れた
後ろを振り向いたらカーダが
凄い笑顔だったのを覚えている

「それでね本題に入るんだけど…」

ラーテンとエラにこれから
起こるであろう事を話した

「…ラナそれを何故
我輩達に先に言わなかった」

ラーテンは気に入らないようで
ドスの効いた声だった

「どうせラーテンは止めたって
自分の街を守る為に出てくと思ったし
もしかしたらラーテン達がこの街の
バンパニーズを倒す運命もあるかもしれない
と思って敢えて何も言わなかったんだよ」

結局何も運命は変わらなかったけどね
渋々その件については納得した
ラーテンだったけど、この街を諦めて
マウンテンに戻る件については
納得する事は無かった

それから小一時間ラーテンを納得
させる為に色々頑張って疲れ始めた
時バンパイアマウンテンから伝達が来た

「…パリス元帥が…」

死んだ

元々パリス元帥も歳でかなり
体力無くなって来てたもんな…

「ラーテン…私達はバンパイアマウンテンには
戻らないから…ラーテン達が戻って
私達の代わりに葬儀にでて…」

パリス元帥が死んだのは悲しいけど…
私達は大王ハンターだからね

「…そうだな…エラ急いで
バンパイアマウンテンに戻るとしよう」

エラもそれには同意で
二人ともフリットして
バンパイアマウンテンに向かって行った

「カーダ…私のやってる事は
間違ってるのかな…」

ラーテンが死なないのは原作で
ラーテンが好きだった人間としては
嬉しいんだけど…
ラーテンの高潔な考え方を
邪魔しちゃったもんな…

「ラナ、俺は…
誰が間違ってると言っても
それを否定するつもりはないよ」

そう言って頭を撫でてくれた手を
しっかり握った




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