黄昏のハンター 17/17





「何故私の名前を知ってる」

うん、原作観たからだよガネン

「私は全てを知っている
とでも言っておこうか」

そう私が死ぬ所まで知ってる
その時の死ぬ覚悟まで
私はしてるから

「フードの主も私は“知ってる”んだよ」

身長だいぶ伸びたんだね
ガネンはエバンナと何言か話してから
悔しげな顔でスティーブを連れて
夜の森に消えて行った

「エバンナさんは
行かなくてんですか?」

「あぁ、そうだね」

改めてエバンナの顔を直視する
これが私のお姉ちゃんか…
美人の時のエバンナのが好きかなぁ(←

「さて、父上があんたに
怒っていたのは知っていたけど
どこまで知ってるんだい?」

「えっと…運命を変えたので
一部は知っていますね」

隣に居たカーダも頷いた

「死ぬ予定だった者を生かしたんだね」

「はい」

「この先の運命をずらすとしてもかい」

「はい」

確かに運命はかなり
ずれてしまったのかもしれない
でもね…カーダだけは
どうしても助けたかった
それが私のエゴだとしても

「私は今の道を後悔なんて
一度もした事が無いんですよ」

「最後の覚悟までしてる
っていうのかい?」

「はい勿論」

スティーブとの相打ちは
絶対しなければいけない事だと思う

「二人が生きていれば
暗黒の世界が訪れます」

隣のカーダが複雑そうな
顔をしてたけど仕方ないよね

「そうかいそこまでの覚悟があるのなら
私はもう何も言わないよ
でも最善を見つけるまで
生きる事をあきらめないでおくれ」

「そうだね私はあきらめない」

なるべく多くカーダと居たいし
ラーテンにもまた会いたい

もっとダレンに多くの物を見せたい

今もきっと運命の歯車は
廻り続けているんだろう

そう思いながら
そっとマダムからもらった
腕輪を掴んだ



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