黄昏のハンター 6/17





頭が痛くてガンガンする
ダレンを迎えに行く途中にも
そこら中にバンパイア達が
落ちていた

「ママお酒臭い」

「うぅ…ごめんねダレン」

可愛い息子に言われると
物凄い寂しい(←

「ラナ、ワシが
見張っておるから
滝に打たれてくるといい」

「ぁりがと…シーバー」

とりあえずシーバーとダレンに
入り口を見張ってもらいながら
滝を浴びた

「ふぅ…」

「どうださっぱりしただろう」

「うんありがと」

だいぶすっきりしてお酒臭さも
取れたみたいでダレンが寄って来た

「ママもうお酒臭くない」

「そっかありがとダレン」

よく考えると1日ぶりで
寂しかったのか足にベターっと
しがみ付いて来て

一瞬萌え死ぬかと思った

「そうじゃった
ラナに見せたい物が
あってな」

「見せたい物って…?」

「あぁ蜘蛛なんだが…
ダレンは蜘蛛は初めてかの…?」

そういえばこの山暮らしの
ダレンは一度も蜘蛛を見た事が無い

「んーでも何か
大丈夫な気がする」

「そうかまぁこれも挑戦の一つだ」

とりあえず何の事か
分かってないダレンを抱き上げて
地下に向かった

「ママ!!何処に行くのー?」

初めて来た所だから
ダレンは探険家気分でウキウキしている
そんな所もやっぱ可愛い

「着いてからのお楽しみだよ」

ダレンは一歩一歩進んでいく
途中も大はしゃぎだったけど
暗くなるにつれて
怖くなってきたみたいで
必死にしがみ付いて来た

「おぉラナおったぞ」

「これが見せたかった…」

今までで初めて見る蜘蛛で
手を出したら話しかける
前に普通に
手の上に乗ってくれた

「あぁこれが
見せたかった蜘蛛だ
お前の名前にあやかって
バー・シャンの蜘蛛と
命名させてもらった」

「マダムとあの蜘蛛の
子供って所かな?」

「あぁ」

可愛いなぁと思いながら
手の上を歩かせてたら
ダレンが服を掴んだ

「…ママ…シャンって?」

微妙に蜘蛛が怖いみたいで
ふるふるしてて何か可愛い

「シャンってのはねーママの
前のファミリーネームだよ
フフ、今はスモルトだけど」

ラナ・スモルトってあんまりだれにも
呼ばれた事ないけどね(←

「マダムはまだ生きてるのかな…」

まだ若かったけど
バンパイアと違って
蜘蛛の寿命は良く分からない

((蜘蛛さん、マダムは
まだ生きてるかな?))

(おっお母さんはいっ生きてます!!)

((そうじゃぁ呼んできて貰える?))

(はい!!)

((ラナが来たって
言えば分かる…って))

その瞬間奥の方で
ざわざわって言う凄い数の
蜘蛛が動く音が聞こえた

「シーバー、ダレンを宜しく」

さすがにこの歳で
あの数の蜘蛛を見たら
軽いトラウマ所じゃ済まない

「あぁもう少し明るい
所で待っていよう」

シーバーも察してくれたのか
ダレンを連れて入り口の方へ
移動して行った

((マダム久しぶり))

(えぇそうね)

久しぶりに会った彼女は
何だか歳をとったように見えた



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