ﾊﾞﾝﾊﾟｲｱ・ﾏｳﾝﾃﾝ 19/23
叙任が近いのもあるし
俺が例のﾘﾄﾙﾋﾟｰﾌﾟﾙの伝言の
事を良く知っているからか
俺は多くのﾊﾞﾝﾊﾟｲｱの質問
責めから逃げ回っていた
「ﾊﾟｰﾀ・ﾋﾞﾝ・ｸﾞﾗﾙの間なら
誰も居ないだろう…」
あまりここで水を浴びる
奴らの方が少ないからな…
ﾊﾟｰﾀ・ﾋﾞﾝ・ｸﾞﾗﾙの間に
辿り着いたがほぼ誰も居ない
と思った瞬間
滝の方に目をやると
確かﾗｰﾃﾝが連れて来た
ﾗﾅ・ｼｬﾝが目に入った…
目に入った…って…
彼女が滝に浴びてるって事は…
まずい物を見てしまったと
踵を返そうとした瞬間
滝の中から出てきた
彼女と目があってしまった
「す…すまない…
まさか女のﾊﾞﾝﾊﾟｲｱが
ここに居るとは…」
彼女は包帯を巻いている
ようだが目のやりどころ
に困る…
「いいえこちらこそ
包帯を巻いてあるので
気にしなくても大丈夫ですよ」
平然と特に気にした様子も無くて
そばに置いてあったタオルを
手に取って岸に上がって来た
「えっとこんな姿で
申し訳ないんだけど
ﾗﾅ・ｼｬﾝです」
「あっ…あぁ…
俺はｶｰﾀﾞ・ｽﾓﾙﾄだ」
((そんな彼女に
一目ぼれしてしまった
俺は変態なのか…))
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