屋上イベント

「うひゃー! 天気良いー! 俺憧れだったんだよなー屋上での昼飯。いやー鬼沢先輩が不良で良かった。屋上の鍵持ってるなんて、さすが不良の鑑っスね!」
「ナチュラルに失礼なことを言うなよお前は。……あ、はい先輩。今日のお弁当です」
「(もぐもぐ)」
「だってさー、お前と鬼沢先輩が時々屋上でお昼食べてるって聞いてすげーうらやましかったんだよ」
「ったく……すみません、先輩。俺、テストの点数こいつに負けちゃって、言うこと聞かないといけないんです。……あ、先輩ちゃんと野菜も食べなきゃだめですよ」
「(もぐもぐ)」
「安心しろ、今回限りだから。おれもさすがに毎回は無理」
「なんだよお前、今日だけで我慢できるのか? あんなに屋上行けるって喜んでたのに。……あ、先輩、お茶のみます?」
「(ごくごく)」
「いやいや、親友が当たり前のように男のあぐらの上に座って、『はい、あーん』始めちゃうの毎回見るのはキツいわー」
「え、あ、ちが! これはつい、習慣で……! あ、先輩デザートもありますよ」
「(もぐもぐ)」
「言ってるそばから! 俺の存在を忘れちゃうほどの習慣とか怖いな!」
「(もぐもぐ、ごくん)ごちそーさん」

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