犬派vs猫派

「実は俺、鬼沢先輩と付き合ってるから、高倉先輩と折り合い良くないんだ……」
「あぁ、不良と風紀って敵対してそーだもんな」
「ちがう。そこじゃないんだ」
「へ?」
「高倉先輩は……根っからの犬派なんだ」
「は? 仲悪い理由ってそれかよ!」
「本人たちからすれば重要な問題らしい」
「イメージ変わった……」
「あの人、ことあるごとに俺に犬の良さを熱くアピールするんだ」
「何でお前に?」
「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ、ってな。俺を通じて先輩を改宗させたいらしいよ」
「なるほど」
「ぶっちゃけ俺は両方好きだから、反応に困るんだよな……」
「おまえんち、両方飼ってたもんな」
「猫に賛同すれば高倉先輩が風紀権限で反省文書かせるし、かといって犬に賛同すれば先輩がやきもち妬くし……」
「先輩ってやきもち焼きなんだな」
「まぁ、かわいいけどね」
「結局のろけか!」

[30/67]

目次

indexnovel

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -