川嶋亜美


だいきらい 〜亜美の場合〜


「ねえあみあみー」
「何よなまえ…」
「ちょっと大嫌いって言ってくれないかな!」
「はあ?」

汚物を見るような目で私を見る亜美!ああ!堪らない!
でも、一応恋人なんだからもうちょっと優しくしてくれてもいいと思うよ!そんな亜美が大好きなんだけどね!!!

「いいから!」
「…大嫌い」
「もっと!」
「大嫌い」
「もっと!」
「大嫌い!」
「もっ…ってええええ!痛いよあみあみ!」

お尻を蹴られ「うるさい」と冷たい表情で罵られ、嬉しいけれどどこか複雑な気持ち。
蹴られた衝撃で膝から崩れ落ちた為、亜美からは見下されているこの状況…正直堪らん。

「何?なまえはそんなにあたしに嫌われたいわけ?」
「え…いやあ…そんなつもりは…」

何故だか釣り上がる口角。
見られないよう必死に地面と睨めっこする。

「あたしはなまえのこと…「本当!?」

その後に続く言葉を確かめもせず、素早く身体を起こし亜美に詰め寄る。

「嫌いだったら付き合わねーよばーか!」

私、最高に幸せ者かもしれない…。

「あ…」
「え?」
「涎…」
「うそ…」
「きっも!やっぱ亜美ちゃん、あんたのこと好きじゃない」

私、最高に幸せです…たぶん。


13/9/26

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