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リーダーの術はたいそう悪趣味だなんて思っていれば再び入ったゼツの報告にゆっくりと目を閉じた。
「鬼鮫も行った事だし、今度はあたしが行くよ…、木の葉の人なら手の打ちが分かってるしね」
目を開ければ、四つの気配がこちらに向かってくるのを感じて視界で揺れる髪の毛をかきあげた。広くなった視界でしっかりと四つの影を捕えれば、向こうもあたしに気付いたようで距離をあけたまま地に着いた。
「うちは…名前!」
「久しぶりですね…、カカシさん、それにナルトくん」
カカシさんとナルトくん、それとあの少女は木の葉のくのいちみたいだけど初めてみたなぁ。それにあのおばあさんは、確か…砂の相談役じゃない、
チャクラも少ない今、足止めとは言え厄介な追手に癖になりつつあるため息を堪えた。
「みんなあいつの目を直接見るな…!危険だ!!」
「じゃあどうしろってゆーの!?」
かつての経験を生かして分析したカカシさんは班員の方に注意を促すけれど、あたしにとって"目"だけが幻術を掛ける術では無い。彼らにとって恐れるべきはあたし全て、なんだから
「さすがですね、たった一度でよく分析しています」
「名前ちゃん、…いやうちは名前、お前の視力はどこまで落ちてる?」
「!!」
たった一度だけで、ここまで知るなんて有り得ない。
カカシさんも写輪眼の多用で視力が落ちている…?まさか、それともイタチさんか…?それなら合点がいくが、…この間のイタチさんの感じを見る分ではあまり協力的には思えなかったけれど、あたしの勘違いだったのだろうか、?
「カカシさん、あなた…」
「ま!この前は油断しちゃったけどね、前回と同じ様にはいかないんだなコレが」
嗚呼、思いだした――、カカシさん、ナルトくん、それにあの少女。
そしてあそこには…サスケがいるはずだった。
「ふっ、どうでもいいや。そろそろ一緒に来てもらうことにするよ。…ナルトくん」
ほおら、あたしの身体一本みたキミはあたしの中にキタ
130211
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