処刑台の主役 | ナノ


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リーダーの命に従い尾獣の情報を集める為に鬼鮫とツーマンセルを組んでもう随分と経つ。はじめは好戦的な鬼鮫にうんざりする日々だったけど次第にそれにも慣れてきた。


「砂に一尾、雲に二尾ですか」

「それと木の葉には九尾」

「早くお会いしてみたいものですねェ…」


リーダーは何も説明もせず、ただ尾獣を集めろとだけ命令をして去っていく。きっとマダラさんが全て牛耳っているんだろうから直接聞きたいのに肝心のマダラさんはもうずっとあたしの前に姿を現してくれない。


「会いたいなぁ」

「おや、これは珍しいですねェ…名前さんが乗り気だなんて」

「…ほっといて」


基本的に戦闘は鬼鮫に任せっぱなしのせいか鬼鮫は随分とあたしが厭戦思想だと思ってるみたい。訂正なんてめんどうだしあたしのことはマダラさんが分かってくれればそれで十分だから放置しているんだけど。


「そういえば聞きましたよ名前さん…大蛇丸に会ったそうじゃないですかァ」

「…だから何だっていうの」

「いえ…あの大蛇丸を返り討ちにしたと聞きましたんでねェ」

「手合わせなんて嫌よ。」


二言目には"私とも是非手合わせを"なんて言い出す鬼鮫に何度目かわからないけどため息が出そうになった。それにしても最近ため息ばかりはいてる気がする本当に、それもこれもマダラさんの暇つぶしのせいなんだから…なんて随分と会ってないあの人の事を思ったってしょうがないとは分かっているけど。


「次はあたしに殺らせて」

「ククク…それは楽しみですねェ」


色々思うところはあるけれど、結局あたしと鬼鮫はいいチームなのかもしれないなんて思って笑えた。


130114


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