処刑台の主役 | ナノ


▼ 33

気配のする方へ近づくにつれ、なにか嫌な予感がしていた。いつかも感じたこの気持ち、いつだったっけ…、

視界の淵に黄色が見えた途端まるで心臓を一突きされたかのような衝撃を受けた。あの日だ、あの日‥うちはが、イタチさんが変わり始めた日、黄色くて大きくて尻尾がひい、ふう、みい、……こお。

ーー九尾、あの忌々しい九尾。そしてその化け物の器とされた男の子。
サスケと同期で、両親をあの日に無くした、マダラさんが最近気にする男の子。


「あーあ、つまんないのー。手ぇ出せないじゃないの」


未だこちらに気が付いていない4つの気配に、どうしようかと悩んでしまう。マダラさんから聞いた情報によればあの、九尾の人柱力はサスケを含む4人1組で行動しているとのこと。まぁアカデミー卒業してすぐはそうなる決まりなのだから普通なのだけれど、上忍師がカカシさんというところが正直いいとは言い難い。

でもーー、サスケの今の力を見てみるのもいいかもしれない。

それにここのところ、戦闘してなくて体も鈍ってきてしまってるし、ちょうどいい。
そう思うとなんとなくテンションも上がってきた。たのしみ、どんな術をおぼえたのかな、どれだけの経験をつんできたのかな、どれだけの憎しみを抱えているのかな


ねえねえおしえてよ、サスケ



121122

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