処刑台の主役 | ナノ


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里を抜けてから随分の月日が流れた。
マダラさんから木の葉の状況を教えてもらえば、現在イタチさんは暗部の分隊長をしているらしいし、サスケはアカデミーを卒業したことがわかった。

あの日からもう4年も経ったと思うと、言葉に表すことができない想いが込み上げる。


「ねえマダラさん。あたしはあの日から変わることができた?」

「さぁな、だが月と同じものだろう」

「月…?」


ポカンとするあたしにマダラさんは一度小さく笑った。
そしてマダラさんは、月というものは変わらないけれど、人の見方や見る角度によってはまったく違って見えると言って笑った


確かに見た目は変わったかもしれない。鎖骨ほどだった髪は腰まで伸びたし身長だって伸びた。苦手な体術もある程度はできるようになったし、写輪眼の使い方だって様々なものを覚えた、この4年間にたくさんの知識と思い出を詰めてきた。


「里が恋しくなったか」

「…ううん、そうじゃない」


小さくため息を吐いた直後に何者かの気配を感知した。
気を紛らわすついでに始末をしてしまおうとマダラさんへ視線を向ければ、少しだけ呆れたような、それでも愉しそうな嬉しそうな、そんな表情をしながらも一つ頷いて許可をくれた。

…そう言えばこの4年間であたしとマダラさんの関係性もだいぶ柔らかくなったと思う。


「負けないように頑張ってくるよ」

「易々と名前に勝てるものはいないさ。」

「じゃあ、あたしの好きにしていい?」


肯定の笑みをくれたマダラさんに嬉しくなってお礼を言うのも忘れて飛び出した。

鬼さん こちら 手のなる方へ



121118

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