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マダラさんから教わる術は多くは写輪眼に纏わるもので、幻術が多くみられた。
万華鏡写輪眼を開眼して日が浅いあたしにはなかなか難しいものが多かったけれど、できた時にうっすらとつりあがるマダラさんの口元を見るために、その狂気に満ちた瞳にあたしを映してもらうためにただひたすら修行に明け暮れた。
幻術以外にも体術やあたしの得意とする剣術、他にも火遁も教えてもらった。さらにはマダラさんの修行のおかげで多少の土遁や水遁も扱えるようになったのだ。どれもこれも全部マダラさんのおかげ。
「マダラさん!どうですか!」
「これぐらいで喜んでいては体がもたないぞ」
「若いから大丈夫ですよー」
「ふ、言うようになったものだ」
一度額をはじいた後に頭を撫でてくれるこの手が好きだ。
今にもあたしを殺しかねない狂気に満ちた紅い目が好きだ。
あたしと同じ紅い目なのに、ぜんぜん違うマダラさんの目。きれいでこわくていとおしい。
「きっとすぐに強くなって見せますから!」
「あぁ、愉しみにしてるさ名前」
王を守るのが駒の役目。だから、ほらね?
もっと、もっとみんなは真っ赤 に染 まって シ んで ?
120918
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