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ナルトの好きなものをたくさん作って待ってたのに、私のところにやって来たのは悪い知らせだった。
確信できるのは君のせい
火影様やミズキくん、そして周りの話を聞くにはどうやらナルトが危険な封印の書を盗んだらしい。けれどいくらイタズラ好きなナルトとは言えやっていいことと悪いことの区別はつくはず。
……きっとナルトはどんな書物か知らないのか、誰かに促されたか。――或いは両方か。
「っなんでこんな日に限ってカカシは任務中なのよ!」
カカシの嗅覚と実力ならナルトを見つけるくらい容易いのに!とにかくナルトが行きそうな所を手当たり次第に探すしかないわ
「――!、よかったんだ!」
「…?」
ナルトを探しに出ているはずの男達の声が聞こえて近付いてみると、あんまりにも酷い話で気付いた時には私は無意識にクナイを投げていた。
「!、なにしやがんだ!」
「あの子を、ナルトを殺すですって…?」
「っ!…あ、あいつを庇うのかよ」
「お前らは!!」
「っ!!」
「あの子に…っ助けられていて、己の愚行を恥ずかしく思わないのか!!」
――あの子に手を出すなら…、私が容赦しないわよ
里の誰もがあの子を認めなくても、誰よりもどの人よりも、私が認めて、そして愛してあげると決めたから。あの子が…ナルトが私を必要としてくれたように、私もあの子を必要と思うから…っ!!
一触即発の状態が続いていると、突然雄叫びのような大きな悲鳴が聞こえて駈け出した。
「!!、森の方ね…っ」
声の聞こえた方へと急ぐ。木の枝を蹴って、蹴って、木の葉で頬が切れたような感覚があったけど痛みなんて感じなくて、ただナルトが無事であるようにと強く願いながらただがむしゃらに足を動かした。
そして漸く見つけたキミはなんだか立派になっていて涙が出た。
「っ、な、なるとぉ…!ふっ…うぇ」
「名前ねーちゃん!?な、何で泣いてるんだってば!?」
「イルカくんも血ぃぃ!うぅっ、くっ…」
「名前さんっ!?大丈夫ですか!?」
泣きながらボロボロのふたりを抱き締めて、私と隙間が無いくらいにきつく抱き締めて
「名前、ね…ちゃ、しぬ…て、ば…!」
「ぐあっ…名前さん、い、痛いで…、!、〜〜っ!!」
不安定だった私の心は漸く落ち着いたの。
(キミがいないと不安になる)
120108
title:犯行理由はこれです
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