18
火影様からの御返事には、ナルトのことがつらつらと書かれていて、なんだか無性に寂しくなった。
まるで連想げーむ
我愛羅を待っている間、火影様からの手紙を思い出していた。
――あやつは、お主と会えぬ寂しさをイタズラで紛らわしておる
これって、なんだか思春期に不良の道へと進んでいく複雑な年頃の子みたいよね。でもナルトはまだ、10歳にもならないから思春期はまだ早いかしら?……第一次反抗期?どう対応したらいいのだろうか、なんてことを、一人で悶々と考えていたら正面から何かがぶつかってきて、情けなくも倒れてしまった。
痛みの走る背中に気を配りながら、体を起こせば、私のお腹には、きつく貼りついた、我愛羅がいた。
「名前さん、もうすぐで居なくなるって、ほんと…っ?」
――ああ、ここにも負の感情。
黙ったまま、優しく我愛羅の髪を撫でると私の腰に巻き付く腕の力が強まった
…愛は、人の温かさは、まるで麻薬ね。
「いつだって会えるわ。我愛羅が私を覚えていてくれる限り。」
「ぼっ、ぼくは!…っ、名前さんを忘れたりなんかっ、しないよ!」
必死に伝える姿に微笑ましくて、少し声を出して笑い声をあげたら我愛羅は顔を真っ赤にして、私を見上げてきた。
そんな顔で、睨んでもただ可愛いだけなのだけれど
「それじゃ、私たちはいつだって会えるわね」
「名前さんも、ぼくをわす、れない?」
「当たり前よ!キミは、…我愛羅は私の大切な人だもの。」
ふふ、すっごい笑顔。
赤と黄 連想するのは眩しい太陽。
111216
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