13
今日も、物足りない冷たいベッドに寝転ぶとあの笑顔の似合うオレのかぞくを思い出して枕に顔を埋めて、ただひたすらに、耐える、だけ
絶賛アナタ不足
真っ暗なところにただ一人立っていた。…ううん、座ってるのかもしれないし、倒れてるのかもしれない、そんな不思議な場所にただ一人でいた。
目の前に手をかざしてみても、暗闇に呑まれて何も見えなくて、ただ、どうしようもなく不安になった。
――オレ、オレってば、また、一人なのか?
「‥っ‥!」
嫌だ、いや、だっ‥!
足の方から冷たく冷えてきた気がして一層怖くなって、何もわからなくなりそうになった時、声が、聞こえてきた
――‥ナルト、
何でか里の大人たちはオレを嫌うのに、初めてあったあの日もオレをちゃんと見てくれたあの人
――‥キミは、私の家族よ
優しいあの笑顔、オレの頭を撫でるあの柔らかくて暖かい手、‥野菜を残すオレをちゃんと叱ってくれる、かーちゃんみたいなヒト。
――‥約束よ
最後に見たのはいつだったっけ。名前ねーちゃんが居ないベッドは何だか異様に広く感じて、寂しくて、冷たかった。
大好きな名前ねーちゃんの笑顔がオレに向いたと同時にふわふわと目が覚めてきた。
――ああ、寒いってば
「‥っ‥名前、ねぇ‥ちゃっ」
――早く帰ってきてくれってばよぉ…っ
111210
[*prev] [next#]