01
目が覚めると全裸で観察台の上に固定され、身動きが取れなかった。
尻穴になにか挿入されていて、両足は限界まで折り曲げられM字で固定。このような格好、カルナといえど恥じずにはいられない。
異様な状態だが、カルナは霊体化を妨げ、魔力を掻き回し、弱化させている原因であろう結界に、マスターの魔力を感じ取った。恐らくこれはマスターの仕業だ。

カルナとそのマスターは数日前、聖杯戦争を勝ち抜き聖杯を手に入れ、願いをかなえた。
願いのなかったカルナはマスターの頼みで受肉し、その願望の真意も知らぬまま連れられた部屋で眠りについていたのだが、目が覚めるとこの有様だ。まさか、マスターはこの体で人体実験でもするつもりなのか。

扉が開く。マスターだ。マスターがガラガラと何かを引き部屋に入ってきた。引いていたのは天井近くまである巨大な機械。使用用途は全く分からない。

「なんのつもりだ。」

「今からね、カルナさんで実験するんだよ。」

やはり実験、受肉をせがんだ理由にも納得がいく。
恐らくマスターはこれまで科学に疎い魔術師が利用しなかった方法で、サーヴァントの身体を解明する気なのだ。

「怖がらなくていいよ。ちゃんと手順は踏むからね。」

乳首に、睾丸に、臀部に、下腹部に、内腿に器具が取り付けられた。吸盤が人体の弱点をぢゅ"っと吸いあげ反射で身体がビクリと跳ねる。目の前には2つモニターが設置され、まだ点灯はしていない。

「最初はこれだけ。じゃあ楽しんでね。」

カチンとスイッチを入れるとマスターが部屋から去る。モニターが点灯した。片方のモニターに表示されているのは起動時間、オーガズムの回数、中出しされた回数、精液の量………そして、もう片方のモニターには……

「うっ、っぅ……!」

全身に取り付けられた器具から電流が流れる。魔力を孕んでいるのだろう、カルナの身体に単調な刺激が与えられる。
その微弱な流れは絶妙に良いところを外していた。
もどかしく固定されているなかでも多少動かせる腰が浮く。

「っ、はぁ、はぁ、はぁ……」

呼吸が荒くなる。身体が興奮しているのだ。

もう片方のモニターにはカルナのアナルが映されていた。シワの1本1本に至るまでが明るみにされている。そこに差し込まれていたのは透明な管。腰が動くのにあわせぶらぶらと揺れ、余計に羞恥心が煽られた。

「ま、マスター、聞こえているか?っ、はぁ、これに、なんの意味がはぁ、ある!」

声は虚しく響き渡るのみで、返事などない。
管がもどかしく腰を捩る。一切の刺激を与えられず半分勃起した男性器は、管と同じく無様に揺れる。


そのまま放置されずっと、この波のような刺激が与えられた。
触れられてもいないピンクの陰茎が辛抱しきれず白濁を巻き散らそうと、止まることは無なかった。

モニターには24時間と表示されている。オーガズムの回数は9回。白濁がべったりと下半身を汚している。もうひとつのモニターに映るアナルまで自らの白濁が滴っていた。
尻穴の管から魔力が注入されている。何度絶頂しようとカルナが消滅することはないが、同時に注入され続けている限り、この地獄は終わらない。

「っ、ぅ、ぅんっ、ん、はぁ、ぁ、ぁ、ぁん……」

魔力を注がれている尻の奥が熱い。本能がもっともっとと求めている。その度にヒクヒクとアナルが媚びる。細い管がもどかしく思えて仕方がなかった。

どれだけ悶えてもこの状況がかわることはない。
試されている。カルナはそう思った。

ただ時間のみが過ぎていく。変わらぬ刺激。永遠のようにも感じられた。
時間が経つ事に、始めよりずっと気持ちよくなっていく。体が痺れておかしくなっていく。
同時にそれは、絶え間ない苦痛へとシフトしていく。

柔い快楽に包まれて、身体が痙攣しだした。
絶頂して透明な汁が吹き出した。
以降その男性器はもはや勃起すらできず敗北をみとめ、たらたらと汁を漏らし続けるだけの惨めな存在になった。

「くっ……ふぅ、ふぅ、ん、あぁぁ……!」

苦しい。それでもなお魔力は注がれる。それは媚薬のように身体を滾らせる。

もはや涙でモニターもみえない。無意識に舌を突き出しており、だらだらと唾液が零れるのも抑えられない。

「ま、また、い、イくぅッ、イってしま、う、うぁ、やらっ、Q……!!」

ビクンッ!ビクンッ!と腰が跳ねる。静かな電流に対し、カルナは派手に果て、意識を失った。
意識が完全に落ちてもなお、その身体はピクピクと余韻に侵されていた。カルナの身体、その許容量の限界。起動時間は72時間を過ぎていた。

悦に溶かされ体液を零すそこに、もはや英雄としての輝きは残されていない。
画面越しにそれをみて、Qは落胆した。
Qが思っていたよりも早く、この時間は終わってしまいそうだったからだ。

戻る


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -