彼は誰時の忘却※
※アルジュナ強姦
冷水をかけられ目を覚ました。
ここはどこだと見渡すため上体を持ち上げたが、刹那地面に叩きつけられた。
踏みつけられている。抵抗しようにも上手く力が入らない。
頭がクラクラする。朦朧として、痛みすらよく分からない。
「目ぇ覚ましたみたいだな、アルジュナ。」
髪の毛が引っ張られ起きるしかなくなる。
両手を使って抵抗するが全く歯が立たない。
「力入らないだろ?そういう薬だとよ、失敗作らしくて余分全部貰ってきたんだ。お前のためだぞ?カンシャしろよ。」
髪を掴んだ男と別の男の手が学ランを引き裂く。皮膚を露にされると、頭から薬物がかけられた。見た目も味も水となんら変わりない。けれど恐ろしいものだった。
「こんな、ことを、ゴホッ、して、一体何になる!」
「なんにもならねえ、ただお前を廃人にしてやろうと思ってるだけだ。」
ゴッと股座が蹴りあげられた。鈍い身体でも酷い痛みを感じる。強引に立てた脚がガクガクと震え脱力する。蹴られたところが熱く湿った。そのまま股を伝ったり、ズボンにシミを作ったり、床にボタボタと落ちたり……抑える力を失い失禁したのだ。
「う、くうぅぅぅ」
「あ?漏らすほど良かった?兄貴に似て変態だな。」
「!?、き、さま、なぜカルナのことを……!」
「知り合いにお前のこと話したらこれ、譲ってくれたんだよ。」
男が合図をすると、別の男がPCを持ってきた。点灯したPCの画面にはカルナが映っている。
カルナが、カルナのアナルが2人の男を咥えている。それにカルナは口を塞がれているのに、その目は笑っていた。絶頂して、尊厳の全てを奪われてなお、聖母のような微笑みをしていた。
その行為から目が離せない。悲惨だ、醜悪だ、しかし…美麗だ。気持ちが悪いほどそれは美しい。吐き気がするほど耽美である。
カルナから男根が抜かれて、雄膣から白濁がこぼれた。
男が指示をするような素振りをして、カルナが尻を画面に向ける。カルナは種付された穴に指をかけ、犯された全てを見せつけるように大きく広げて……
「おい、なにおっ勃ててんだよ。」
これまで見たなにより美しいその人が、これまで見たなにより無様で、醜くて……興奮した。
純白で、純粋なその人が暴力的に犯されるのを見て、先程まで痛みに汚物を撒き散らしていたモノが勃起していたのだ。
「あ、あ、ごめんなさい、カルナ、ごめんなさい……!」
アルジュナにとって、それは自分の身体がかつてカルナに強要された犯行を肯定しているように思えた。
半勃ちのそれは、大切な人が白濁と汚物にまみれた肉細工にされて、確かに喜んでいるのだ。
「どうして、こんな、私は……!」
「まあいい、勃たなかったら刺せないしな。」
別の男が注射器を持ってきた。
先端は針ではない。管だろうか。それが尿道口に押しつけられた。
全身を恐怖感が襲う。抵抗しようにも弱点を……陰茎を握られて手も足も出ない。管が侵入してきた。液体がながれだす感覚。男としての象徴を内側深くまで侵食される感覚。複数の男の前で、最大の弱点に辱めを受けている感覚。
「そのままだと全部吹き出すんじゃないか?」
「じゃあ綿棒でも刺しとくか。」
「それでいいだろ。」
未開発の尿道口に綿棒が差し込まれる。本来の機能の全てを遮断される。
ぐりぐりと無理矢理押し込まれると、アルジュナの巨根はすっぽりとそれを飲み込んでしまった。
「な、抜けなくなったらどうするつもりだ……!」
「お前さあ、この状況なんだから殺されないだけマシと思えよ。」
綿棒を飲み込んだ尿道がテープで乱雑に塞がれる。
これは罰だ。忌むべき犯行を見て欲情した罰。大切な人が犯されるのに興奮した罰。堕落したカルナを美しいと思った、罰。
男の1人がアルジュナの陰茎を踏みつけた。ナカの固形物が内側を擦って余計に痛い。
汚物に薬物、テープにまみれ、まだ少し勃っているソコはただただ惨めで目も当てられなかった。
臀部を捕まれ陰菊が露わにされた。きっとあのカルナのように貫かれるのだ。
身体が緊張した。きゅっと慎ましげに締まる窄まりを、男根は強引に押し広げる。
「い"ッ"ッ"ッ"!!!」
男根を飲み込むために秘口が裂けた。ぐぽっといやな音がする。
痛い、痛い、痛い。
ぱんぱんと肉のぶつかる音が響く。そこに悦などなく、アルジュナの身体には激痛が走るばかりだ。
ぬちょ、ぬちょ、と水音が響く。段々と激しくなって、ナカの男がイきそうだ。
「やめろ!!だすな!っ!ゴホッ、い、いやだ!」
中出しなんてされたら、きっとこの身体は歪んでしまうだろう。そしてもう、普通には戻れない。
けれどアルジュナには抵抗する術など存在しなかった。
びゅる、びゅるるるる!っと熱いものが放たれた。
身体の奥深くまで征服される。アルジュナの処女が使い捨てのように散らされる。慎ましかったアナが汚らしい生殖器を覚えて、くぱりと花を咲かせていた。
「う、ゴホッ、ゴホッ、」
アルジュナはたただ、それをとても気持ち悪く思った。
絶頂した男が離れて別の男に掴まれる。
休む間もなく貫通される。
その扱いはオナホールで肉便器。
壊れてしまっても誰も気に止めない。
「お"ッッ!!ゴホッ、ゴ、ぉ"ぉ"ぉッ!!ぎ、いぃぃ……!!」
私が罪人だから、悪い子、だから、こんなことをされている。
窓から傾いた太陽が見えた。よく晴れていて、紅く染まり始めた陽の暖かさが肌に刺さった。
その猛々しい輝きは、まるでカルナの眼のようだ。
その眼で私を、みているのだ。
「ぐッ、もう、痛ッ、く、ぁああ"!!い、やだ!ゴホッ、ゴホッ、ッ、お"ホッ、!!」
太陽の光輝が心を抉る。
心象の奥深くまでが引きずり出された。
私の暗黒、
優しいBを踏み台にしたから。
私の罪状、
犯罪行為に興奮したから。
「……おッ、ごッ、ごめん、ごめん、なさい。ゆ、許して……ください。私が……ゴホッ、いッ"、悪、く"ァっ……」
薬が回って頭が朦朧とする。
正常な判断ができなくなる。
「ぁ"……ぁ……、許して、うっ……カルナ…………B。」
アルジュナは目が虚ろになり、空いた口は塞がらず、だらだらと体液をながすだけでろくに言葉も紡がなくなった。
「なんだ、へばっちゃった?」
「っ、ゴホッ……ぅあ……」
「おもしろくねえ、もういいか。」
男は余った薬物を全てアルジュナの体内に……穴という穴から流し込むと、最後に犯し尽くされて腫れぼったくなったアナルに淫具で蓋をした。
下半身を露出したまま路上を引きずられる。
辺りは暗くなっていた。
きっと、Bが心配している。
Bが、心配……
………………なぜ?
私は、どうして、こんな、ことに、
私は、どうして、Bを……
気がつけば1人取り残されていた。
街灯の光だけがアルジュナを照らす。とても、惨めな気持ちだ。
ここにいてはいけないのに動けない。
どのくらい時間が経ったかもわからない。
アルジュナでさえも気が付かぬうちに、その頭からは大切だった、愛おしかった記憶がぽつり、ぽつりと、消えていった。
幼い記憶、カルナが帰ってきた日のこと。
昨日の記憶、Bが助けてくれたこと。
呼吸が続く度、取りこぼしていく。
「っ、はあ、ゴホッ、」
なにもかも、知らない間に失ってしまう。
けれど拾ってくれる人は今、隣にはいなかった。
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bkm