彼にだけ許された、特別な方法
2014/06/01 21:11

工藤新一は高校生探偵であり、幼児化を経験した類いまれな人間である。
それは才能でも、美貌でも抜きんでており彼以上の存在を目にした事は無い。
そんな彼の「お願い」。
それを受けるのが自分だと言うだけで至福の喜びであり、自慢するべき事柄につながる事を彼は分かっていない。

「な、黒羽頼むよ」

片目をぱちんと瞑り拝むように上目で見つめる様は、凶悪な罠だ。
彼はその恵まれた容姿を有効活用する術を持っているが、分かってはいても理解していない。自分が他人からどう見られているのかを分かってはいるのに、理解していないというのは大変危険な事だと思う。
それこそ彼の母親の様に存分に理解し活用する人間なら容易くあしらえる事象を、そのままにしてしまうのだ。

チュ

頬に、額にキスされて眩暈がする。
鼻の頭、顎、そして最後に唇に可愛らしく口付けて、小首を傾げて言うのだ

「お前にしか頼めないんだ」

そんなの、だれだって了承するしかないではないか。








みたいな、最初に俺にお願い聞いて欲しいんなら名探偵からキスしてよみたいな迂闊な発言したばかりにキスする=頼みをなんでも聞いてくれる。
そうして最後の駄目だし、秘儀「貴方しか頼めないの」を無意識にやってのける彼は工藤新一です。
自分の美貌が相手に良く働く事は分かってるんだけど、相手がどういう下心込みな感情家は理解できないから危うい名探偵。


でも安心するのです。
彼にだけ許された特別な方法は、新一がやる事によって起きる化学反応だけれども。
君にだから許される特別な方法でもあるんだよ!!
快斗だからこそ新一はキスするんだよ!!って話。

赤井さんに「ぼうやは頼むときもっと素敵なサービスをしてくれると聞いたんだが?」とか言われたら真っ赤になって
「そ、そんなこと赤井さんに出来るわけないでしょう!?」ってわたわたする。
内心大分がっくりきながら「冗談だ」って笑う赤井さんの背中にぐりぐりして甘える工藤下さい。
突如発生した工藤のデレというか甘えに一瞬笑顔が凍りつく位動揺した赤井さん下さい
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