どんとくらい
2014/04/16 23:01



「ひっ・・・!」
ずずっ・・・
容易く侵入するそれを怖いと思ったのはもう大分前の様な気がする。
今はただ快楽を伝えるそれが激しく俺を責め立てるのを今か今かと待ちわびて

「も、やめろ」

口では正反対の事を言っても、体は正直にそれを締め付け離さない。
「ふ、あっ、あ、あぁ」
浅い部分をゆるりと刺激されれば、より刺激を求めて腰を付きつける様に高く上げる。

背中越しに触れ合う肌の感触が、熱を伝えるだけで胸がギュッと苦しくなる。

「うぁ、あ、んん、んぅ」

堪える様に口元に手をやっても漏れる荒い息と感じ入った声。
過ぎた快楽に震える自身はもう吐き出すものも無くなってただだらだらと透明な液を流す。
時折その先端を統べる様に長い指が刺激するだけで、体が震えて眩暈がした。


「ねぇ、新一。心までとは言わない。体だけでもいいから俺に頂戴」


心なんてとっくの昔に奪われた。
懇願するように耳に落とされたその声をわざと聞こえなかったふりをして


拒否されるのを怖がって無理矢理この関係につなげてしまった怪盗に、しばらくはこの思いを伝えないでい様と思う。



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