カミングアウト(後)


私がなにか言う前に兄さんに言葉を遮られた

「兄さん何言ってるの」
「彼方、お前は関係ない」
「…花さん、二人で話しませんか」
「彼方!」
「あ、ああ…」
兄さんがなにか言っているが無視する
兄さんごめんね…
でも兄さんにはただの一般人として過ごして欲しいから


病院を出てすぐ近くのファミレスに入る

「花さんなにか頼みますか?」
「あー…今日めし食ってねーからな…ナポリタン」
「花さんもナポリタンとか食べるんですね」
「おいどう言う意味だこら」
花さんっていいとこのお坊ちゃまみたいだからファミレス自体こなさそう

店員さんにナポリタンとチョコパフェとドリンクバーを二つ頼んで本題に入る

「兄さんは殺してませんよ」
自然に小声になる
そもそもこんな内容自体ファミレスでする話じゃないし
「ああ、わかってる」
「…父さんをやったのは私ですよ」
「…は?」
まあその反応が正しい

「実の父親の癖して息子に人体実験しようとしますか? あれは私たちの父ではありません」
「…よく殺せたな」
「…まあ…私は元々一般人ではありませんしね」
「…まあ俺も人のことは言えねーが」
「え、それどう言う」
意味ですかと続くはずだった言葉は店員さんの声に遮られた

チョコパフェを食べながら、ナポリタンを淡々と食べる花さんをガン見する

「…なんだよ」
「いえ…ただ、さっきのはどう言う意味なんですか」
「…俺もあるマフィアの息子なんだよ お前らみてーにボスとかじゃねーがな」
「…どこのファミリーですか」
「…イタリアのボヴィーノ」
「ああ…私ボンゴレなんですよね」
「…は?」
「いや、だからボンゴレ…」
「なんで」
「いやなんでって言われても…」

それからボンゴレに入るまでのことを話した
人質の話もしたよ!

「…ボンゴレ…強引だな それもう強制じゃねーか」
「そうなんですよ 強制ですよ 何故だ…」
「なんか…がんばれ…」
「はい…」
あの花さんですら哀れみの目を向けてくる

にしても花さんがボヴィーノだったとは…
これは瀬木に報告しなくちゃな
いや瀬木のことだから多分花さんのこと知らないかな
でも言っておこう、うん




あとがき
____

突然のスランプかもしれない…







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