ふと突然「何か欲しいものある?」とルーシィに聞かれたので、今の所生活にも困っていないし腹の虫も鳴いていない(腹が空いてたらメシが食いたいって言えるのに)。他に何か欲しいもの?ときかれたらイグニールに会いたいけどそれは欲しいものではなく会いたいものだ。それじゃあ何か欲しいものは…

「ルーシィは何が欲しいんだ?」
「っえ、私?えっとそうねぇ、私なら新しい洋服も欲しいしこないだジュビアから聞いたパフェのお店も行きたいけど…」

ぶつぶつとあれもほしいのよねぇ、でも今月家賃ギリギリだし我慢よねぇと呟き出すルーシィに、よくもまぁそんなに欲しいものがあるよなぁと関心してしまう。

「つまり、金が欲しいんだな〜」
「なんでそうなるのよ!」

流石金の亡者と笑ってやるとプリプリと怒りだすのでやはり面白い。ケラケラと笑うと眉根を寄せ大きな目を見開いて睨みつけてくるので、もっと近くで見たくなって近づくと慌てて避けられた。つまらない。

「それじゃあ俺、ルーシィと同じでいいや」

ルーシィが嬉しそうにするの、見たいし。金はありすぎたら困るだろうが、少なからずあった方がいいものだし。そしたらルーシィが喜ぶもの、買えるだろうし。

「…あんたって無欲なのね〜」

ポカンと呆れたようにルーシィはこちらを見た。無欲ってほど無欲じゃないと思うのだが、腹がすいたらメシが欲しいし、眠くなったら寝たいし。

「そうか?」
「そうよ!なんかないの〜?ちょっと街でみかけた気になる欲しいなって思うものとか」
「う〜ん〜」

やけにしつこいルーシィに閉口する。今欲しいものは、とくにないのだ。強くなりたいのも、S級になりたいのも、全部自分で掴みとりたいものだし、誰かに貰うものではない。

「そうだ!」
「なに!何か思いついた!?」

それじゃあ他に欲しいものってなんだ。あぁそっか、ルーシィが欲しいものが欲しいわけなんだからルーシィになればいいんじゃないか?いやなんかおかしいな。

「ルーシィが欲しい?」

途端にルーシィの纏う空気が静かになってわけがわからない。と思ったら急にお湯が沸騰する音が鳴りルーシィが真っ赤な茹でダコになった。

「あ、あんた、それマジで言ってるわけじゃないわよね?」
「マジ?だけど」

え、あ、つまり私がリボンつけて私がプレゼントよーみたいな?なにそれありえないってアホか!プシューッと新手の妄想ノリツッコミで一人フィーバーするルーシィが面白い。

(あーでも今とたいして変わんねーかなー。でもどっか行かないように保証つけとけるしなぁ)

ふと思いついたことだが、我ながら結構いいセンいっているのではないかと思う。ルーシィがいない生活はさそがしつまらない生活になってしまうだろうと思う。急にどっか行ったり捕まったりしないように見張るのにもちょうどいいし。

「でもリボンつけて私がプレゼント、ってのはねぇよなぁ」
「…やっぱり天然なのね」
「なんでそうなるんだよ」
「だってそうじゃない!」

自分はただ単に、それなら裸エプロンの方が幾分かマシだと言いたいだけなのだが。とてもじゃないがそんなこと言えるはずもなく、ルーシィは勝手に勘違いしてミラの方へ愚痴を零しにいってしまった。
















無欲ってわけじゃないんだけど無欲なナツ。ルーシィはナツにプレゼントするものの情報収集してたけど、失敗かな。ナツなら案外結構まともなアクセサリー(耐火)やぬいぐるみ(ハッピー人形とか)、コマとか花火とか喜びそう。あとは普通に食べ物。

ナツとルーシィ、似てるけど真逆。いや、真逆だったのに似てきた。







一周年記念リクエスト
≫ミルコさま
大変遅くなりましたー!すいません!
ナツルー。サトカスとリクエストありがとうございます!ちょっと、いやかなり気楽に書いてしまいましたが…あ、甘い?甘くないな…困りました。私からしてみればナツルーの会話、距離、正直見せつけてんじゃねぇよっていいたくなるくらいイチャイチャしているように既に見えてます。ええ、ナチュラルイチャイチャです。これ以上どうイチャイチャ…ゲフン。言い訳ですねすいませんorz
本当にリクエストありがとうございました!これからもlapiusをよろしくおねがいします。

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