「ねぇルーシィ」
「なぁにハッピー」

もじもじと頬を少し赤らめて、ハッピーが擦りよってくる。(きっとシャルルのことね)と白い猫に喜んで貰いたい!スキになって貰いたい!と奮闘する青い猫の可愛らしい姿を考えて自然と笑みが零れてくる。

「女の子って何をあげたら喜ぶのかな?」
「そうねぇ〜」

いつも甲斐甲斐しく自分が大好きな魚をプレゼントしているハッピーの姿を思い出す。きっとシャルルにもっと喜んでもらおうと、ハッピーは魚ばかりではなく、他のものをあげようとしてるけれど、何をあげれがいいのかわからないようだ。自分が貰ったら嬉しい物でも相手にとって嬉しいものではないかもしれない。そう言って、ない眉を下げているハッピー。

「女の子は綺麗なものが好きよ?お花とか宝石とか。シャルルもきっとそうだと思う」
「でもルーシィは宝石嫌いだよね?」
「嫌い……じゃないわよ。大切なのはねハッピー。心がこもっているかこもっていないかなの。ハッピーがシャルルのことを考えて、思って、あげたいと思ったプレゼントなら、きっとシャルルは喜んでくれるはずよ」

そう、格式ばかりで、財閥の娘という存在として用意されたものなんかじゃなくて、ルーシィという存在としてくれるものがいい。そんなプレゼントだったら嬉しい。

「ルーシィこれやるよ!」

遠くからこちらへ笑いながらやってきたナツはタイミングよく何かを自分にくれるらしい。

「え、なに?」
「ほら」
「キャッ!?」

ナツの手から突然飛び出したカエル。ありえない!怒ると「なんだよせっかく捕まえたのに」とうだうだ言うナツに「そんなもの貰って誰が喜ぶのよ!」とキレてやると

「ナツが一生懸命用意したプレゼントなのにルーシィは嫌なの?」

と首を傾けるハッピー。それに乗じて「そうだそうだ」なんて子供っぽく騒ぐナツに頭が痛くなってくる。

「ソレとコレとじゃ話は別よ!明らかにからかってんじゃないっ!」
「ナツはいつだって真剣だよルーシィ」
「ぐっ、あのねハッピー。シャルルに好かれたいのなら、ナツの真似だけは絶対やめなさいよ?」

それから「どういう意味だよ。全く失礼な奴だ」と騒ぐナツといつものように問答になり話がコロコロと展開してゆく。








プレゼントをあげよう
二人のじゃれあうような喧嘩の様子を今回は蚊帳の外で見ていたハッピーはポツリと

「けど、ルーシィはナツのこと好きになってるじゃないか」

と呟いた。女心は難しい。
























.
恋する男の子って可愛い。女の子も当然

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -