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 35才中年、現在シュヴァーン・オルトレインとして騎士団長アレクセイの指示に従い、ギルド凛々の明星と共に行動しているエステル姫をうまい具合連れ出すために、ギルド天を射る矢のレイヴンに扮して行動している。

なんて面倒で嫌な仕事だろうとレイヴンは思う。凛々の明星の一行と共に行動するのはなかなか楽しい。(情を持つなんておかしいだろう)と言い聞かせて、日々を過ごす。結構辛い。
「胡散臭いおっさん、そこどいてくれる?」
「ひっどーい!リタっち〜おっさんにはちゃんと、レ、イ、ヴ、ンって名前があるの〜胡散臭くても胡散臭いて言わないでよー」
「胡散臭いんだから胡散臭いのよ!」
「リタっちったらいつおっさんにデレてくれるの・・・」
「デレって・・・!!そうね・・・・・・一生ないわよ」
「リタっちのいけず〜」
こうやって軽口を叩ける時は、結構楽になる。素直に胡散臭いと言い盛大に疑われるのも的を得ていて気楽になれるし、キレさせると見事な術で気持ちいいくらい攻撃してきてくれて、優しくされるより全然いい。あれ、もしかして俺ってM?






それなのに、そんな都合のいい少女の、ふとした優しさに気づいた時、俺はどうしようもなく愛しくなってしまった。

生物退化論
「おっさん、何悩んでるか知らないけどムカつくのよ。言いたいことがあるなら言いなさい。寒いの?ほんと仕方のないおっさんね」
























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なんだか全部お見通しみたい



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テーマ「人外ファンタジー」
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