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忍術学園に行くと一番に会う相手。それが事務員の小松田秀作だ。
驚くほどのへっぽこ事務員で、毎日ドジばかりしていて、しかも全然忍者に向いていないのに忍者を未だ目指しているという彼。
良い所?をあげるとすれば、必ず入出門表にサインをさせるという超がつくほどのマニュアル小僧。そこだけは例え侵入者や蛇ですら見逃さずサインさせようとするという。はたしてこれが良い所かどうかは疑問だが。
・・・あと、他にあげるとすれば人柄かもしれない。彼は凄く、悪く言えば能天気で、よくいえばとても朗らかだ。どんなに失敗しても彼をみんな助ける。彼は許される。彼はそんな人徳がある。

(だが、それは。この学園の中だからだ)








「ねえ小松田くん?」
「なんですか利吉さん?」
「君はここから出ちゃだめだよ」
「・・・どうしてですか?」
「君がここで、今みたいに"お帰りなさい"と私に言ってほしいからだよ」













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外の世界に君を助ける慈悲はないんだよ。



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