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ぼくはThe best liar(大うそつき)だよ








 どうしてぼくはこんなにちっぽけでどうしようもない奴なんだろう?物心がついた時から思うようになったことだ。ぼくには素敵な外見もなくとりわけ頭もよくなく、ドジも踏むしみんなからは特別視なんかされることもなくいいとこ普通以下くらいにしか扱われない。むしろできない奴扱いされたり助けを求めてるわけでもないのにおせっかいな人に助けられるししかも自分ではうまくできなかったことを簡単にされてしまうわけで…自分が嫌になる。何が悪いって自分が悪いんだ。たいした努力もしない。他に原因をあげるとすれば普通すぎる家庭で波乱万丈でもなく下の中みたいな見た目と中身なのだ。

 組み分けにうんうん悩まれて結局グリフィンドールになったぼく。勇気?あるかな?と幼心に期待した。そして同室になった学友たちはなんか輝いている人たちでぼくは当然テンションがあがった。気さくでいきなり魔法で芸をしながらみんなを驚かすムードメーカーのジェームズ・ポッターと、ものすごい美男子であのブラック家の御曹司のシリウス・ブラック。二人がいる時点でぼくはたじたじで、もう一人のリーマス・ルーピンてなんだか大人しめのふわふわ笑う子にとりあえず仲良くなろうと話しかけたんだ。次第にみんなと仲良くなれてそりゃもう楽しかった。
 でもそのたびに思った。蓋をあけてみれば狼人間で真面目だけど変で賢いリーマスに、あのジェームズとシリウス。すぐに自分が金魚のフンだということに気がついた。

 それからぼくは、人よりなにかしら絶対に達者になりたかった。そして気づいた。どうやらぼくは嘘が上手いことに。そして僕はやってしまった。闇に、身をささげることで自分を立証した。

「僕だって、君たちの裏をかくことくらいはできるんだ。まさか、こんな結果になるとは、思わナカッ…」
















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本当は彼らと一緒にいたかったのに
僕は自分自身に大嘘かいていたんだ



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テーマ「人外ファンタジー」
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