次屋×富松

 次屋三之助。俺の腐れ縁の一人だ。
なんてったって小学生の頃から現在中学三年にいたるまでずっと同じクラスなのだ。その点は左門もなのだが、住んでいるマンションも階は違えど同じマンションなのだ。正直もの凄い縁があると思う。

 今日も今日とて学校。俺はいつも通りエレベーターのボタンを下にしたいところだが上をおした。世の中学三年は高校受験。だが、公立でも付属の学校なので持ち上がりで俺も三之助も、その他俺の知り合いのほとんどがそのまま高校生になれる。しかし、それには、日々の出欠や素行が問題なく、成績がまずまずでないといけないわけで…それなのに三之助の奴は俺がいくら言っても遅刻したりピアスあけたりしやがるわけで、今日もアイツの寝坊防止のために俺はわざわざアイツを起こしにいかなくてはならないわけで…本当に面倒くさい!

 五階に住む俺と七階に住む三之助。勝手しったるアイツの家。この間、三之助の忙しい母親に久しぶりに会ったとき合い鍵を頂いてしまう程信頼…?されてしまっている。それでもやっぱりアレなので、俺は一応チャイムを鳴らすのだが、案の定奴はでてこない。
「…はあ」
仕方なく鍵穴に鍵を差し込み扉を開ける。
「三之助ー!」
名前を呼びながらあいつの部屋に入ると、やはりベットの中。俺はお前の母ちゃんじゃねえんだぞ!と胸内で思うが、自分のやっていることはまあ母ちゃんみたいなことやっているので正直なにもいえない。
「おい起き…?!」
布団を剥ごうとした瞬間。思い切り抱きすくめられベットに引き込まれる。
「うわっ?!」
「寝させて」
「ふざけんな起きろ!」
「真っ赤〜かわい〜ねむい〜」
布団の中であちこち触ってくる三之助になんとか抵抗し、なんとか脱出し、なんとか毎日学校まで連れてきてる俺を誰かほんと…誉めてほしい。








「たまには休んでも大丈夫さ。シようよ」
「ふざけんな!」


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