富松と藤内

 隣のクラスの浦風藤内と知り合いになったのはほんの些細なこと。合同でレベル分けして行われる数学の授業で隣の席になったことから始まる。
レベル分けは学校初日の抜き打ちテストで行われ、元々算盤二級で数字に強い同じクラスの小学校からのくされ縁神崎左門は当然のように上クラスへ、また本当は出来るはずなのにテストの一限に遅刻をかました同じ腐れ縁で同じマンションに住む次屋三之助は下クラスへ(やっぱり朝起こしにいくべきだったか・・・いやいや中学にもなって起きれないとか何事だ!)。俺はというと、上を目指したわけだが馬鹿みたいなケアレスミスで中クラス、おかげ様で一年二組の仲良し三人組は見事に3つに当分された。

 初めは別に話もせず黙々と授業をきいていた。隣の席に座る浦風は風の噂であの風紀委員会にスカウトされていたと聞いたので正直関わらない方が身のためだと一年ながら思ったわけで、可もなく不可もなく過ごしていた。
あの風紀委員会というのは、この学校の委員会のひとつであるが、"あの"と付けられるのは『風紀委員会の言うことをきかなかったらひどい目にあう』と聞き、またその現場を一瞬だが垣間見たことがある。(凄まじい悲鳴を聞いて逃げた。)そこにスカウトされるなんて聞いたら誰だって吃驚するだろう。


 だがしかし、そんなことを思ってたにもかかわらず俺は自ら彼と接触することになるわけです。
「やべ、教科書忘れた・・・!!」






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どうやら私は数学×富藤に魅力を感じているようです。


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