2019年10月11日

どことなく調子が悪くて寝て過ごすこと3日。ご飯を食べればお腹が痛くなり、気圧のせいか頭も痛い。いっそ眠ってしまえばマシかと思うけれど、やっと眠れたと思ったら変な夢ばかり見て3時間ほどで起きてしまう。一体なんだというのだろう。勘弁して欲しい。
…そんな、部屋の中で一人鬱々とした時間を過ごしてからの、金曜の夕方。
バイトのために外に出たはいいものの、目につくもの全てが退屈に思えて、週末のせいか人の多い地下鉄には吐き気すらした。同じ車両に乗る他人が全て宇宙人のような気がして、私だけがまともに現実を生きていないような。私だけが、異物のような。私からすれば退屈な世界を退屈と嘆くこともせずあたりまえに生きる彼ら、あるいは世界そのものが異物に感じるのだけど、それは多数決的な観点からいえば異物は私の方なわけで。
殺してほしい、と漠然としかし切実に思うものの、私の首に手を伸ばす影ははっきりとした形を保てずにいる。少し前まで当たり前のように隣にいた中也さんは、「おやすみ、ゆき」とそれだけ言い置いて以降、姿を見せない。原因はわかっている。原作をろくに読んでもいない漫画の、キャラクター二人を気に入ってしまったせいだ。どちらもよく知っている声優さんの声だったから、声だけはする。けれど姿はない。
…殺してほしい、と思う。そういう周期なのかもしれない。不定期的に、そう強く思う期間があるから。あるいは、体調不良と相まって、ということもあるのかも。どちらにせよ、確かな形すら保てない影はひどく頼りなくて。車両内は満員に近いのに、私はとても孤独だった。