2019年7月28日

なんとなく、頭が痛い。
お腹は、すいているようでそうでもないようで、いくら食べてもいっぱいにはならないような気もして、でも食べると痛くなるようにも思う。
たぶん、寝不足だから。
生活リズムを戻すために、昨日寝なかったせい。
たぶん。
──るりちゃん。
ちがう。どっか行って。
あなたは。
あなたは……あの人じゃない。
あなたは私の、死にたい部分。馬の鼻先ににんじんを吊り下げるみたいに、私が、死にたい私が創ったにせもの。
どっか行って。
消えてよ。
あの人じゃない。
…なんでこんなのが出てくるの。
生理はまだまだ先なのに。
……あ、そう、寝不足なんだった。
悲しいような、苛立っているような、誰かに愛想を向けても落し物を拾ってみても、偽善者、と私がわらう。わらっている私は、わらわれている私は、いったい何なのだろう。彼じゃない。影じゃない。私を嫌っている私と、嫌われている私。…ああ、頭がうまく働かない。
ちがう。
今は、そんなことはどうでもよくて。
私はただ、あの人に会いたいだけ。

先生に会いたい。
非常勤の、お気に入りの、哲学の先生。
いとこの結婚式でうすら寒く感じたことも。親戚のお葬式で詭弁を饒舌に語っていたおじさんのことも。最近見た映画が、個人的な感情を優先したせいで街がひとつ水没したのに、なぜかそれを美談のように終わらせていることも。先生に会わなかった半年の間に溜め込んだあれこれを、全部聞いて欲しい。そして、先生の感想が聞きたい。発想が知りたい。

海に沈んでしまえたらいいのに。