2019年6月19日

思えば片鱗は、今朝からあった。
生理がきたのが2日前で、初日以外はとくべつお腹が痛いわけでもなくて、ただ今回は、始まる前から苛立ちと眠気だけがもやもやとくすぶっていて。
今朝、目が覚めたとき、横にいたのは赤毛の彼じゃなかった。
──おはよう、るりちゃん。
でもそれ以降は、あの人はいなくて、だから油断していた。今回の生理はどうも、メンタルにくるらしい。
夜になって、シャワーを浴びて、ご飯も食べて、ふとあの夢を思いだしてしまった。
──もうちょっと、待ってて。
私に向かってあの人が笑う、幸福な夢。
あの幸福な時間を、叶うならもう一度、少しでも長く。そう思ったら、もうだめだった。永遠に叶わない願いは、死者を思うことは、どうしてこんなに悲しいんだろう。
──るりちゃん。
その手で首を絞めて。
引き金を引いて。
あの微笑みで。
一緒に死ねたらよかったのに。
どれも叶わないなら、どうか。
頭を撫でてほしい。