2018年10月17日

ヘアゴムに髪が絡まっていた。
淡い水色の髪。
きれいな、水色の。
もう私には無いもの。

山と積んであった洗濯物を畳んで、フローリングにモップをかけて、ラグにコロコロをして。お掃除をしていたけれど、途中でどうしようもなく腹が立って、死にたくなって。
殺して、ちゅうやさん。
殺して。
殺して。
殺して。
なんで生きてるんだろう。
付けていた指輪を壁に投げつけて、それでもおさまらなくて、あの人のブレスレットを切った。
どうせ壊す予定だったもの。あの人を、色や形で表そうとすべきじゃなかったのかもしれない。
──ちゅうやさん。
まだあの話を引きずっている。脳死の話。1週間経ったのに。それで、ときどき彼の首を絞める想像をする。こんなことをしたいわけじゃないのに。私は彼に、首を絞めてほしいのに。
あの人に、頭を撫でてほしい。