2018年10月1日

10月になった。もう秋。秋はわりと好き。だって、もうすぐ冬になる。

梅酒のサイダー割り。
梅酒の分量をまちがえて、コップの半分まで入れてしまった。サイダーで割っても、すっぱい。でも臭くはないからいいやと飲むことにした。
一気に飲むんじゃねぇぞ。
ウイスキーのロックを舐めながら、彼が言う。ちょっと首をかしげてから、脳内に急性アルコール中毒の文字が浮かんだ。
大丈夫だよ。度数低いし。これくらいじゃ死なない。
わかんねえだろ。それとも、"死ねない"の間違いか。
……そうかもね。
甘くもなければ美味しくもないものを、ちょっとずつ飲むということが、私には向いてない。たぶん。それに、飲みものなのだから、ごくごく飲んでしまいたくなる。
やれやれとため息をつく彼の手元の、琥珀色の液体。きれい。
…それ、美味しい?
あ? お前は飲めないだろうな。
…そうだけど。
ウイスキーという液体が、どれだけ臭いのかは知っている。飲んだことはないけれど。
そういえば。
彼はよく、ウイスキーを飲んでいる。ワインではなく。なぜなのかは知らない。