2018年8月26日

ときどき、シロくんがでる。
昨日からだ。
昨日から、生理が始まったから。
関連する音楽を聴いたり、ふと思い出したり、色々。そうしてときどき、本当にときどき、幽霊みたいに一瞬だけ、シロくんが現れる。
──しずく。
私にはそれが、いいことなのかわからない。
私がまだ、そう呼ばれていいのか。
彼はまだ、存在していていいのか。
だって、雫の物語はもうないのに。
なんだかすごく、いけないことのような気がして。彼が私をそう呼ぶのも、中也さんがずっと隣にいるのに、ときどきシロくんが現れるのも。
──しずく。
だけど、少しだけ懐かしい。
毎晩月明かりの下で泣いていた私を、抱きしめて宥めてくれていたのは、翠の瞳をした彼だったから。