Happy Halloween
「Trick or Treat!」
「なっ…何だ?!」
アルベルの部屋のドアが勢いよく開かれる。
ドアの向こうには奇怪な姿のフェイトが立っていた。
「な…何だ?その姿は…」
「え〜?アルベル知らないのかい?今日はハロウィンなんだよ。これは吸血鬼の仮装」
「はろうぃん?」
「仮装してね、お菓子を貰い歩くんだ。で、お菓子をくれないと悪戯する」
「菓子なんか無いぞ」
「ないの?じゃあ…悪戯しちゃおう!」
フェイトはアルベルに抱き付くと、ズルズルと力任せにベッドへと引っ張っていく。
「おい!放せ!ふざけるのもいい加減にしろ」
「ふざけてないよ。お菓子をくれないアルベルが悪いんじゃないか」
「知らねぇよ!」
「はいはい、静かにしましようね〜。…あ〜もう!めんどくさいなぁ。縛っちゃおう」
納得がいかなく暴れるアルベルに業を煮やしたフェイトは、素早くアルベルの腰紐を解くと、両手をベッドに縛り付けた。
「くそっ…」
「今日はハロウィンだから、アルベルも仮装しようね。はい、これ舐めて」
縛られてもまだ暴れ続けるアルベルに、フェイトはある物を差し出す。
それは猫の尻尾のようなものが付いたバイブだった。
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