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「随分早かったのね」
「ちょっと苦戦してね。とりあえず戻ってきたんだ。そっちはどうだったんだい?」
「こっちも似たようなものよ。結構奥まで行けたけど、これ以上先に進むのは危険だと思って引き返してきたの。アイテムも少なかったし…」

和やかに報告しあうフェイトとマリアを尻目に、アルベルはクリフの方へと歩いて行く。
ミラージュとネルはアイテムの買い出しに行っていたので、二人の会話を邪魔するものは何一つない。

「よぉ、久しぶりだな。俺に会えなくて寂しかったろ?」
「さぁな。お前こそ俺に会えなくて寂しかったんじゃねぇのか?」
「いやいや。それがよ、ウルザの洞窟って面白ぇ場所でな。水鏡から俺らそっくりの敵が出てくるんだよ」
「それがどうかしたのか」
「俺らが確認した数は2つなんだけどよ、最初の水鏡でお前そっくりの奴が出てきたんだぜ」
「何…?」

それまで冷静だったアルベルが顔をしかめる。

「ちょっと色黒で銀髪なんだけどよ、お前と同じで好戦的だった。目の保養になった」
「そんなにそいつがよかったのか…?」
「う〜ん…そうだな、なかなかよかったぜ?返り討ちにした時の悔しそうな顔もよかったな」


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