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「クリフから何を預かったんだ?」
「なんだよ、忙しいんだろ?」
「いや……し、仕方ないから付き合ってやる」
「……まぁいいや。そういう事にしておいてあげるよ」

勝手だなぁと呟きつつも、その気になったアルベルに『クリフからの預かり物』を手渡す場所を伝える。

「物は工房にあるんだ。僕は部屋に寄って行くから先に行っててよ」
「ああ、わかった」

アルベルは素直に頷くと、すぐに工房へと向かって行った。
そんな後ろ姿を見つめるフェイトは静かに笑う。

「バカだなぁ、アルベルって。アレ見たらどんな反応するんだろう……楽しみだなぁ」









「ごめん、遅くなっちゃった」
「遅いぞ!呼び出したんだから早く来い」
「だから悪かったって。あれ?何持ってるんだい?」
「ん?あぁ、バナナだ」

怒鳴るアルベルの手にはバナナが握られている。
近くの台にはチョコレートが用意されていて、アルベルが何かを作ろうとしていたのがわかった。

「バナナって……もしかしてまたチョコバナナでも作ろうとしてた?」
「好きなんだよ。悪いか?」
「いや……でもバナナは使えるかもね」
「……?」

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